World Travel episode 0 〜序章〜
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「おい!誰かそこにいる奴をひっとらえてくれ!」
「ちっ!しつこい奴らだぜ!!」
彼は連続強盗犯である。
それもただの強盗犯ではなく、元軍人でその能力を買われ隊長にも任命されるほどの実力者。
しかし、ある作戦で失敗し上司から見放され隊長を解任された挙句新しい隊長の無謀な作戦で大怪我をしリストラされてしまった悲しい人物である。
怪我のせいで仕事もできず、このようなことになっている。
「くそっ!待てぇ!止まりやがれっ!!」
「うるせぇ!さっさと消え失せろクソ野郎!!!」
そう言って彼は狭い路地を右へ左へ逃げ続ける。
その時。
「ぐおっ!?」
彼は何かにぶつかった。
その何かは彼の軍人ゆずりの体をいとも簡単に吹き飛ばした。
「ってぇ・・・くそぉ誰だ!!」
そう言って彼は顔を上げる。
そこに立っていたのは身長163cmぐらいの少年。
身長の割にガタイがよく、893のような服を着て、黒いヘッドホンをつけその上にニット帽を被っている。
「おい!そこをどけ!」
いかにも襲いかかってきそうな男の威嚇にも動じず、
「へぇ、こいつが例の連続強盗犯かぁ・・・。弱そうなやつだなぁ・・・。」
少年は平然と振る舞う。
いや、むしろ挑発している。
「俺が弱そうだぁ?何いってんだこのクソガキぃ!!!」
そう言って彼は襲いかかってくる。
が、次の瞬間。
「っ!!!」
彼は腹に激痛を覚える。
「てめぇ・・・何しやがった・・・。」
「いやぁ、小指で突っついてあげただけだけど?」
「!?」
強盗犯は驚く。そして問う。
「何者だ・・・お前・・・?」
「ん〜君に答える義理は無いけど・・・せっかくだし教えてあげるよ。」
『俺の名前はコバルディノ・ヒューマノイド。レギオンズΣの団員さ。』
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「はぁ〜。」
俺の名前はコバルディノ・ヒューマノイド。
レギオンズΣの団員だったが、元々あった世界が無くなるのでギルドを新しい世界に移転させるのをきっかけに自分と向き合う旅に出ている(まだ団員である)。
「どうしたんですか、ヒューマノイドさん?」
ちなみにこの人は今回の依頼主である。
言い忘れたが今回の旅の目的は様々な世界を転々とし、困っている人を助けよう!(そして報酬をガッポリ貰おう!)という目的もある。
「いやぁ、ね・・・、この旅の記念すべき初依頼がこうも楽勝だとね・・・先が思いやられるっていうか。」
今さっき俺は連続強盗犯(元軍人)を小指で倒し、身柄を拘束したばかりである。
「まぁそう言わず。これ、報酬。」
「ん?あぁ、サンキュー・・・。」
「こちらこそありがとうございます。では、この辺で・・・。」
「あぁ、じゃあな・・・。」
だいたい4000万円ぐらい入った袋を貰い、俺はこの世界をあとにする。
こうして俺、コバルディノ・ヒューマノイドの旅は始まったのであった・・・。
あ、やべっ。貰ったお金どこにしまおうwww