yahhoi's novel.

私ことやっほいの小説置場です。オリジナル小説に加えレギオンズの皆様との小説、堕華さんとの提携小説や東方二次創作等を書いていきます。

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

東方修行僧 67

「・・・」 「・・・」 二人は同時に、円を描くように歩いた。 ザッ、ザッ、と砂を踏み躙る音だけが響き、お互いの緊張をより強めている。 「るァッ!!」 先に仕掛けたのはレイルだった。腰を深く曲げ全体重を左足にかけ、そのまま踏み込んで思いっきり駆け…

東方修行僧 66

「あっ・・・」 紫は嵐に飲み込まれた。 「妖怪の賢者も、情には抗えないか」 いざ嵐の渦中に入ってしまうと、そこからは地獄が待っていた。先程立っていた場所とは比べ物にならない程の風力は全身を切り刻み、そして生命力を吸い取る力の影響は格段に上がり…

東方修行僧 65

「幻想郷を守るのが博麗の巫女の役目。ヒューマにばかり任せてられないわ!」 無数に浮かんだ弾幕は一箇所へと集まっていく。その中心点にはレイルがいた。 「ぐぁッ!」 宙に投げ出され無防備になったレイルに成す術は無く、襲い掛かる弾幕を体で受け止める…

東方修行僧 64

「ーーそうして俺には仲間が出来た。俺のせいで死を確約された残酷な運命を持つ仲間が」 レイルの体は見る見る内に人間の姿に変わっていき、先程のレイルと相違ない物になった。 だが、そうであってもその体はニャルラトテップが創り出した幻想に過ぎないの…

東方修行僧 63

「うわァッ!?何だコイツッ!!?」 この世の終わりを見たかのような、そんな目をする男の傍らには、無残な格好で死に絶えた女性、そしてその子ども。更に遠くにはこれまた無残な死に様の男達が数人転がっていた。 更にその近くにはレイルがいた。 「あ・・…

東方修行僧 62

二人の拳はぶつかった瞬間に衝撃波を生み出し、周囲に波紋を広げていった。 じりじりと小刻みに揺れる二つの拳は、徐々にヒューマノイド側に近付いていた。 (先程よりパワーが上がっている・・・ッ!?) ヒューマノイドは直感した。 「~~~ッ!!」 この…

東方修行僧 61

「ぐがァッ!!?」 突如上空から放たれた黒い塊は見事レイルの頭部に命中、レイルは困惑と驚愕、そして痛みを覚えた。 もしこれが凡人だったら、頭が消し飛ぶ威力である。 「な、何だったんだ今の!?」 魔理沙は目を真ん丸にしてその様を見ていた。 黒い塊…

東方修行僧 60

「おいおい、どういう事だよ・・・っ!何でお前がここに・・・っ!」 魔理沙が怪奇と憤怒の表情で睨むその男は、粉塵を巻き上げながら博麗神社の鳥居付近に着地した。 「やぁ嬢ちゃん、また会ったね」 レイルはそう言うと、笑顔で手を振った。だが、単なる笑…