yahhoi's novel.

私ことやっほいの小説置場です。オリジナル小説に加えレギオンズの皆様との小説、堕華さんとの提携小説や東方二次創作等を書いていきます。

World travel episode 2 ~クトゥルフ神話編 part 19~

「君は?・・・ってまぁ、決まってるか」

「恐らくお前が思ってるのと同じだ。私は元村繁秀。この計画の首謀者であり那奈の実の父親だ」

「やっぱりね・・・で、優綺ちゃんと那奈ちゃんが倒れたタイミングを見計らって現れたというわけだ」

「そういうことだ」

「早速聞きたいんだが、何故自分の娘に辛い思いをさせてまでこの計画をたてた?」

「やはり気になるか。まぁ無下に断る必要もないし教えてやろう・・・ただし」

「何だ」

「まずは戦闘不能になってもらおう」

「・・・!」

気が付くと辺りは数体のミ=ゴによって囲まれていた。

「普段の君なら難なく突破出来たろう。だが2体の怪物と戦って満身創痍の今はどうかな?」

「・・・ちっ」

ミ=ゴが一斉に襲いかかってくる。

「優綺まで怪物になれたのは誤算だったろう。かわいそうだが、しばらく寝てろ」

勝てる筈も無い戦闘がしばらく続いた。

 

 

 

「・・・まさかここまでとは。しかし惜しくも届かなかったようだな」

先刻の戦いでミ=ゴの数は3体に減った。が、しかし、その3体に抑えつけられてしまった。

「・・・」

「さて、では話してやろう。俺がこの計画をたてた理由、それはね。ビジネスだよ」

「ビジネス・・・だって?」

「そう。言うまでも無く我が社はこの地球上でもトップに君臨する事業といえる。しかしな、宇宙規模で言ったら可愛いものだよ。宇宙から見れば地球など最近発展してきただけの、言わば発展途上国のような物。だから私は彼らに追いつけるように我が社を導こうとしただけだ。・・・しかし宇宙生物やら何やらを、社長に簡単に理解して頂けないことぐらい分かる。だから私は示すのだよ。宇宙生物の存在を。今から私は1体の宇宙生物を召喚する。そしてそれを世界の各地に移動させるのだ。そうすれば現地の報道局は一斉にそれを報じるだろう。そうなればもう誰も宇宙生物の存在を疑わなくなる。後は社長に宇宙への事業展開を勧めるだけさ」

元村は自慢げに話した。

「・・・成る程。それだけか」

「まだ邪魔するならこちらもそれ相応の・・・」

「別にいいんじゃない?」

「・・・何?」

「いや復讐の為に街1個破壊するとかそういうのなのかなと思ったけど別に誰かが死ぬわけでも無いし特に悪い計画でもないから別にいいかなって」

「え、いや、ちょ・・・えぇ!?」

「いやぁ~ミ=ゴ一体も殺さないどいて正解だったわ~。あ、でも、痛い思いさせてごめんね」

「ま、まぁいいか・・・しかし、儀式続けても何もしないのか?」

「うん」

「本当に?」

「うん」

「なら、儀式を始めるか・・・」

「どーぞどーぞ」

元村は祭壇の方へ向くと大きく息を吸い込んだ。

その時、

パァーン!

銃声が鳴った。

そして次の瞬間には俺を抑えつけていたミ=ゴの内1体が倒れていた。