World travel episode 2 ~クトゥルフ神話編 part 11~
「おい!ヒューマ!」
水谷達が戻ってきた。
「あぁ、うん。おかえり」
俺はそれに対して陽気に振る舞う。
「終わった・・・みたいだな」
「何とかね」
怪物は元の那奈の姿に戻っている。
「結構危なかったよ。コイツ素早いのなんの」
「・・・というかかなり暴れ回ったな」
「だね。まぁ何とか・・・ならなさそうだね」
「取り敢えず、那奈の身柄を確保してから皆に説明しよう」
その後2時間に渡ってご近所を説得したのであった・・・。
ーオマケ2(だけどラスト)ー
「・・・(x+2y)×3x÷9xyは?」
「2x」
「・・・正解」
「うわ~流石美癒ちゃん頭良い!」
いや頭いいってレベルじゃねぇよなんでそんな問題小学生が解けんだよ。
「これ1年生の頃塾でやったもん!」
特待生か何かですかアナタ。
「・・・ギャップ萌えまで完備ですか・・・」
「?ヒューマさん何か言いました?」
「いやぁ・・・何でもないよ優綺ちゃん・・・」
「あ、そうそうおにいちゃん!美癒この前全国模擬試験1位とったよ!」
そこまで聞いて俺は最近買い換えたスライドヘッドホン(片耳)の音を最大にした。
・・・勿論意味等無かった。
しばし俺は美癒ちゃんに対しての劣等感に支配された。
「・・・岳大君」
「何?」
「君の妹凄いね。さっきは羨ましいとか言ったけど、君きっといつも妹と比べられて大変な思いをし・・・」
「大丈夫だよ。僕も昔あんなんだったから」
お前もか。何なんだこの家系。
しばらく俺は何も喋れずにいた。