東方六方晶 ~第4話:射命丸文のパーフェクト弾幕教室、はっじまっるよ~♪~
「まず弾幕の出し方について。弾幕はスペルカードルールを用いて決闘する際に必ず必要なものです。そのルールについては・・・」
「大丈夫。おおよそは分かってる」
「ですよね!安心しました!こんなのいちいち説明してられないですもん!」
「いいから続きはよ」
「出し方って言ってもそんなに難しいものではありませんよ。ただちょっと何かイメージして・・・」
そうやって文は弾幕を放った。
「どうです?簡単なものでしょう?」
「簡単な訳あるか。説明ざっくりし過ぎだろ。もっと丁寧に教えてくれるってことは出来ないのか?」
ヒューマノイドは呆れた顔で文に問いかける。
「そう言われましてもですね・・・実際自分は簡単に出来たもので・・・」
「いるわ~そうやって地味に自慢入れる奴」
「あ、そうだ!ヒューマノイドさんって何か能力みたいなものありますか?」
「ん?あぁ、あるけど・・・?」
「ちょっと見せて下さい!」
「お、おう・・・」
ヒューマノイドは頷くと、手の平の上にロンズデーライトを作った。
「何ですか?それ」
「『ロンズデーライト』と言ってな。今の所この世で最も硬い物質と言われてて・・・俺はそれを瞬時に作成したり、自由に動かしたり、体をそれに変換させたり・・・要するに自由に操れるってわけだ」
「へ~凄いじゃないですか!メモしとかなきゃ!」
「それで、どうした?」
「あ、そうそうそれなんですが」
文はペンを走らせるのを中断した。
「その貴方の能力をイメージしたものを弾幕にしてみればいいんじゃないかって思ったんです。貴方の場合は『ロンズデーライト』ですね」
「ロンズデーライトをイメージして、弾幕に・・・」
ヒューマノイドは目を瞑り、集中した。
(イメージしろ・・・イメージしろ・・・)
ある程度イメージが固まったところで、ヒューマノイドは手に力を込めた。
するとロンズデーライトの破片らしきものが手から発射された。
その破片は正面にいた文に向かって飛んで行った。
「おっと、危ない危ない」
文はそれをジャンプして避けた。
着弾点には少量の砂埃が舞っている。
「普通のロンズデーライトなら突き刺さってるのに爆発した・・・ってことは?」
「成功ですね。早かったじゃないですか」
「早すぎて手応えが無かったな」
ヒューマノイドはそう言うと退屈そうにフアァッと欠伸をした。
しかしそれを見た文は真剣な表情でヒューマノイドを見た。
「まだまだですよ。それを同時に、出来るだけ多く展開出来るようにしませんと勝負になりません。スペルカードのこともありますし、今やっとスタートラインに立ったってとこですかね」
「ま~じ~か~」
「頑張ってついてきてくださいよ?」
「アホ。スタートラインでもう疲れるなんて馬鹿がいるか」
「なら心配ありませんね」
二人の稽古はまだまだ続く・・・。
次回、スペカうぃる