東方六方晶 ~プロローグ~
「・・・と、幻想郷の特徴はこんな感じよ。他に何か質問はあるかしら」
「特に」
「そう。じゃあそろそろ幻想入りといこうかしら」
「・・・ちょっと待って」
「何かしら?」
「俺は向こうで何をすればいいんだ?」
「どういう意味?」
「俺は向こうで何を目的にどんなことをすればいいんだい?」
「自由でいいわよ」
「何だって?」
「自由にやっていいわよって」
「何だよソレ・・・」
「貴方は悩んでるんでしょ?自分が生きてる意味とか、これから何をして過ごすべきか。それを解決できる一番の方法を探してみなさい」
「・・・何の目的も無しにその世界に入るのは今まで無かったな。まぁ、善行してみるよ」
「そうね、一つだけアドバイスしてあげると」
「何だい?」
「『博麗の巫女』に会ってみるといいわ」
「博麗の巫女?」
「彼女なら何か助言を」してくれるかもしれないわ」
「どうやったら会えるの?」
「『博麗神社』という所に行くと会えるわ。ここからスキマで送ってあげてもいいけど・・・どうする?」
「お断りしておくよ。できるだけ自分の力でやってみたい。幻想郷の景色も堪能したいところだし」
「そう・・・あ!いいこと考えちゃったわ♪」
「っ・・・今度は何だよ・・・」
「ただ会うだけじゃつまんないものね♪彼女達も退屈してそうだし♪」
「つまんないって・・・んで?何を思いついたんだい?」
「貴方にはこれから幻想郷に入り、あることをしてもらいたいの」
「はぁ・・・「あること」ってなんだよ・・・」
「ふふ・・・それはね・・・
・・・『異変』よ。貴方には異変を起こしてもらうわ」
「はぁ!?異変だって!?」
「頑張って彼女達の遊び相手になって頂戴ね♪」
「君何言って」
「じゃあ頑張っちゃって~♪」
「ちょっと待てってちょ、オイイイィィィィィィィィィィィイイッ!!」
これは、幻想郷に送り込まれた少年と
その住人達の間に起こった
実に突飛(でも何でもない)な『異変』の物語である
「紫・・・また何かしたわね・・・」