yahhoi's novel.

私ことやっほいの小説置場です。オリジナル小説に加えレギオンズの皆様との小説、堕華さんとの提携小説や東方二次創作等を書いていきます。

World travel episode 2 ~クトゥルフ神話編 part 21~

その瞬間、空に大穴が開き、上空の大気が不安定になった。

ぶ厚い雲で空が覆われ、それによって日光が遮られ、辺りが暗くなっていった。

森の動物や鳥、虫達は何かを感じ取ったのか、騒がしくなっていった。

「元村・・・お前今、なんつった?」

「何って、そのままだよ

 

 

 

・・・アザトースと言ったんだ」

「っ!?お前その名前をどこで知った!!その宇宙生物がどんな生物か知っているのか!?」

「いや、ミ=ゴ達に相談したんだ。何を召喚すればいいかって。そうしたら『アザトース』と言っていたんだ」

「何・・・だと・・・」

こいつはまんまとハメられた。ミ=ゴ達に。

恐らくミ=ゴ達はアザトースにこの星を破壊させた後、その鉱山資源を全て採り尽くす気だ。

「くそっ・・・あいつら・・・っ!!」

「う・・・は!!私は何を!?」

宿っていた魔力が儀式に使われて無くなったのか、優綺ちゃんと那奈ちゃんは目を覚ました。

「っ!!優綺!!」

すぐさま岳大君が2人のもとへ駆け寄り、次に麗香ちゃん、水谷君と続いた。

「大丈夫か優綺!!」

「う・・・まだ頭がボーッとして・・・」

那奈ちゃん!那奈ちゃん!」

「う・・・麗香?・・・は!何かもう嫌な感じ無い!!」

「良かったな那奈、優綺。ヒューマノイドよありがとう。では皆で家に帰・・・」

「無理だよ」

「・・・は?」

「家に帰っても君らはもう終わりだ。俺もな」

ヒューマノイド、お前何言って・・・」

その時、惑星自体が揺れるような衝撃が起きた。

「!?な、何ですか!?」

「もう来たか・・・」

「一体何が起きて・・・」

岳大は上を見上げた。

「見るな!岳大!!」

俺が止めた時にはもう遅かった。

「何だよ・・・あれ・・・」

「ちっ、見ちゃったか・・・」

「う・・・あぁ・・・

 

 

 

ウアアアァァァァァァァアアァァァァァア!!!!」

岳大は発狂した。

「!!どうした岳大!!」

「うわぁ・・・何ですかあれ・・・!」

「こんなん・・・信じらんないっしょ」

「お前ら!見るなって!」

「な・・・何だアレは・・・」

「そんな・・・怖・・・い」

「私は・・・こんなものを!!」

まもなく、その場にいた全員が発狂した。

「くそっ・・・また・・・また・・・またお前かよ!!」

そういって俺もゆっくりと上を見た。

「・・・アザトース」

頭上にいた白痴盲目の神はそんな俺などお構い無しといった感じに何一つ変化を見せなかった。

「会うのは2回目だなクソッタレ・・・」

『・・・』

「あん時はよくもなんて責めるつもりはねぇ。あの時お前が奪った命だってお前の儚い幻想なんだからな」

『・・・』

「だが許すつもりもねぇ。お前にとっては幻想でも、こっちにとっては大切な友人だったんだからな」

『・・・』

「過ぎた事はもういい。だけどてめぇがまた俺の友人を傷つけようってもんならただじゃおかねぇぜ」

『・・・』

アザトースが嘲笑ってるように見えた。

「俺みたいなチンケな命の言葉なんざどーでもいいといった感じだな。でも俺はもうお前に恐怖したりなんかしない。今度こそ・・・守ってみせる!!」

敵う筈無いことなど自分が1番分かっていた。

それでも、ここでは引いちゃいけない。やらなくてもダメなら、やるしかないじゃないか。

そう言い聞かせ、俺はアザトースに挑んだ。

 

 

 

・・・戦いと言うより、一方的な「破壊」が、しばらく続いた。