yahhoi's novel.

私ことやっほいの小説置場です。オリジナル小説に加えレギオンズの皆様との小説、堕華さんとの提携小説や東方二次創作等を書いていきます。

World travel episode 2 ~クトゥルフ神話編~ part 20

「っ!?何だ!?」

元村が声をあげた。

すかさず後ろを振り向くと、さっき山を降りていった筈の水谷達3人が茂みから出てきた。

「っ!お前ら・・・」

「ごめんヒューマ。やっぱり俺、優綺とが心配なんだ。那菜ちゃんも」

「こいつが引き止めたくせにな。途中でやっぱり戻るなんて言い出したのだ」

「本当、こういうときだけ頑固なんだから」

「・・・お前ら・・・如何に優綺が心配だからって、何もミ=ゴ銃殺しなくても・・・」

そう言った途端、体が自由になった。

俺を押さえ付けていたミ=ゴが仲間の死に怒り、3人に襲い掛かっていたのだ。

「ほら言わんこっちゃない。ミ=ゴだって仲間を思いやる気持ちぐらいあるのn」

言い掛けたところで下から突然風が舞い、俺は台詞を最後まで言えなかった。

というのも倒れていたミ=ゴが息(してるのか知らんが)を吹き返したのだ。

「あ、良かったね」

とりあえずそう言っといたが無視して3人に襲い掛かる。

それで3人の方を向くと・・・

「オラァっ!!」

だの

パァーン!!

だの

色んな音が交わって、耳だけでもその戦いの迫力が伝わった。

「・・・何か大丈夫そうだし自分の体の治療でもしてよ」

 

 

 

体の治療が終わったぐらいにはもう先程の音は全て聞こえなくなっていた。

「終わった~?」

「『終わった~?』じゃないだろう・・・少しは手伝ってはくれないのか!?」

「ウチは銃撃つだけだからあまり疲れなかったけどね~」

「俺に至っては何もしてないし」

「お前ら・・・」

「水谷君。こっちだって疲れてるんだよ。もう体力は回復したけど」

「そんなことより儀式は?」

「これからだよ」

「はぁっ!?『これからだよ』って・・・何呑気な事言ってんのよアンタ。早く止めなさいって!」

「あぁ~分かった分かった。今説明してやるから待てって」

俺はそれまでのことを3人に説明した。

「ぐぬ・・・しかしだからと言って親友を傷付けた事を許せは・・・」

「そんなん後でぶん殴ってやればいいだろ」

「で、でも君は最初に言ったよね?宇宙生物を見たら正気が削がれるって・・・」

「お前らミ=ゴを2回目見た時大丈夫だったろ?底辺の宇宙生物だったら1回見ただけで慣れるもんだよ。『世界に宇宙生物の存在を知らしめる』だけだったらそんなに上級の宇宙生物は召喚する必要も無いしね」

「そういうものなのか?」

「そういうものだって」

そう、本当にそういうものだったら良かった。

 

 

 

でもその時の俺は完全に油断していた。

 

 

 

 

しっかり注意していればあんなことにはならなかった。

 

 

 

今でも後悔している。

 

 

 

俺の「上級の宇宙生物は召喚されない」という考えは、次の瞬間元村が放った言葉によって完全に打ち砕かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出でよ、     」