World Travel episode 3 〜家庭教師編 part3〜
あれから数週間たった。
王子は毎日毎日「今日こそお前に勝ってやる!!」と俺に挑戦状を突きつけてきながら、
順当なガリ勉ライフを全う中。
家庭教師である俺からしたらあまりの成長ぶりに嬉しい限りだが、
俺が部屋に入るたびに何かしらトラップを仕掛けてくるのははっきり言ってやめて欲しい。
だがそのトラップも彼は情熱を注いでいるようなので、
どうも「やめてくれ」とは言い難い。
「それにしても・・・」
「ん?何だよアント」
「本当の地獄やらなんやらは何だったのだ」
「いやぁ・・・成り行きよ、成り行き。あんぐらいして読者の期待感を膨らませないと、ブログがつまらn」
「それ以上言うとアンタのこの旅の意味なくなるぞ?」
「サーセン」
「・・・まぁ俺の知ったことじゃないしいいけど」
「でもまぁ、本当に地獄はくるかもな・・・」
「・・・継承の洞窟のことか?」
「確かあれを走破して奥の神殿に行き、そこで『真なる冠』を取ってこないといけないんだったか?」
「そう。そんでその真なる冠を取るにはこの世で最も愛するものが一緒にいないといけないんだ」
「王位継承と結婚式を同時にするような感覚だろ」
「・・・まぁ間違いではない」
「・・・アイツにいい女が出来んのかねぇ・・・」
「出来るようにするのもアンタの仕事だろ」
「まぁね☆」
「まぁ今現在ゾッコンな人はいるみたいだが」
「いんの!?あの超絶コミュ障ヒキニート的な雰囲気全開のダメダメ馬鹿王子にぃっ!?」
「・・・目の前にいんの父親だぞ。父親」
「んで?その他人との関わりを一切絶っている王子様の心をこじ開けたスーパーお姫様って誰?」
「なんでお姫様って分かるんだよ・・・一言もそんなこと言ってないぞ・・・」
「さぁ?アタイが天才だかr」
「とこぞの⑨だよ・・・」
「お!この世界でも人気だねぇ!」
「・・・話が逸れた。そのお姫様とは隣の国の王女様のことで、容姿端麗且つ財力もあるというパーフェクト」
「算数ky」
「パーフェクトお姫様なんだが・・・なかなか性格が気難しくてな・・・今まで50回ぐらいの求婚を断っている」
「朝◯奈日和顔負けだな」
「そんな子がフェイに興味を持ってくれるかどうか・・・」
「と、フラグを立てる父親であった・・・」
「おいそこうるさいぞ。ってか言うほどフラグでもないぞ」
「まぁどうにかなるっしょ。明日のパーリーが楽しみだ」
「パーティーだ」