yahhoi's novel.

私ことやっほいの小説置場です。オリジナル小説に加えレギオンズの皆様との小説、堕華さんとの提携小説や東方二次創作等を書いていきます。

東方修行僧

東方修行僧 書き手後日談

どうも、受験勉強やらスマホやらで全く浮上しなかったやっほいです。 とうとう私もiPhone6です。何で受験期にって言うと、 前使ってたガラケーが壊れたからです。実にどうでもいいですね。 勉強捗りません。それはさておき。 やっと終わりました。東方修行僧…

東方修行僧 81 その後3

おいおいどういう事だよ・・・っ! 岩陰に隠れてそっと覗き込む。その視線の先では介渡と、見ているだけで震えが起きてしまうような奴を捉えていた。 俺は気取られないように気配を殺し、二人を注視していた。 ーー何でアイツ、ニャルラトテップと一緒に・・…

東方修行僧 80 その後2

夜が明け、小鳥の囀りと共に眩しい陽射しと身体を震わす寒気が部屋に流れ込む。 結局華扇は夜通しで、私の看病をしてくれた。「一日容態が良くなったからって、また悪化するかもしれない」と、ずっと私の事を看てくれていた。 ・・・先に彼女の方が睡魔に負…

東方修行僧 79 その後

ーー水が滴り落ちる音で、私は目を覚ました。 どれぐらい眠っていただろうか。覚えていない程眠っていたが、まだ私の体は重かった。起き上がろうとしても指一本動かせない。 諦めて私は上を見続ける事にした。木材で出来た古風な天井が視界一杯に広がる。 こ…

東方修行僧 78

神霊は信仰の大きさに比例して力を増し、また神霊に非ずとも周囲に神として捉えられ信仰を集める事に成功すれば、その者は神としての力を手に入れることが出来る。 徳川家康や菅原道真がその例だ。徳川家康は死後東照大権現として祀られ、菅原道真は学問の神…

東方修行僧 77

「うぐっ!?」 介渡の肩にアザトースのレーザーが貫通する。 「大丈夫介渡!?」 白夜は介渡を憂慮しつつ、そのカバーに入る。 介渡は白夜に肩を貸りつつも、欠損した肩の修復を始めた。 「すまないな、私が足を引っ張ってるようだ・・・」 「今はそんな事…

東方修行僧 76

介渡達の体の何倍もあるであろうそれは、七人を巻き込み、水平方向に吹き飛ばした。 介渡達は、カルビンの壁に激突する。 「ぐっ!」 「あっ!」 如何に神といえど世界一硬い壁に音速で叩きつけられてはたまらない。七人はそれぞれ軽傷を負う。 「ったく、ホ…

東方修行僧 75

大昔、北欧神話では『ラグナロク』という神々の壮絶なる戦いがあったとされ、オーディンやトール、フェンリルやロキといった名高い神や英雄が揃って命を散らした、まさに激闘が繰り広げられた。 そして今幻想郷では、神話と神話がぶつかり合うラグナロクを超…

東方修行僧 74

今回は(そして今回以降)、再び堕華様のキャラが出演します。それにより突然名も知らないキャラが登場するという事になっています。 東方初聞求史:再編 カテゴリーの記事一覧 - 東方物語録 ~東方二次小説置場~ 東方初聞求史:再編 カテゴリーの記事一覧 …

東方修行僧 73

霊力の込められた札がニャルラトテップの体に触れた途端、周囲を橙色の淡い光に包まれた。 それは温かく、優しさを含んでいた。 『くそがッ!くそがぁぁぁぁぁあッッッ!!!!』 苦悶の表情を浮かべるニャルラトテップ。 しかしそれは直ぐに、温かな表情へ…

東方修行僧 72

大きく湾曲した二本の腕は二人の首を締め付け、自身の体へと引きつける。二人はそれに引っ張られ、後方へと下がった。 衝撃で、二人の首元に痛みが走った。 「ぐっ・・・何よ、これ・・・!」 「全然外れないん、だぜ・・・」 その腕は二人をこれでもかと締…

東方修行僧 71

四千年で得た戦闘としての技術と、十数年で得た能力としての技術。 神の強力な肉体を活かした接近戦を武器とするレイルに、二人が真正面から戦って勝てる筈も無かった。 「どうする霊夢・・・?」 「決まってるじゃない。ヒューマが戦闘技術で戦うならこっち…

東方修行僧 70

「・・・させないわ」 目の前に立ち塞がったのは、霊夢と魔理沙だった。二人は鬼のような目でレイルを睨むと重心を低くして身構えた。 だが、レイルは少しも動じなかった。 「・・・嬢ちゃん達には出来んよ」 「そんなのやってみなきゃわからないぜ」 「バカ…

東方修行僧 69

「ぶはぁっ!!」 ヒューマは凄まじいスピードで吹っ飛びながら地面を転がる。一転、二転としてようやく静止したが、蓄積されたダメージは立ち上がるのを妨げる。 (くそ、動かないか・・・) その隙にレイルはヒューマに接近する。ヒューマもそれを予測して…

東方修行僧 68

「・・・む?」 レイルはふと違和感を覚えた。 その違和感は何処から来たのか分からない。しかしレイルはその違和感の正体が気になって仕方なく、もう一度ヒューマの体だったカルビンの塊を見た。 そこには大小様々なカルビンの破片が散らばっていた。小さい…

東方修行僧 67

「・・・」 「・・・」 二人は同時に、円を描くように歩いた。 ザッ、ザッ、と砂を踏み躙る音だけが響き、お互いの緊張をより強めている。 「るァッ!!」 先に仕掛けたのはレイルだった。腰を深く曲げ全体重を左足にかけ、そのまま踏み込んで思いっきり駆け…

東方修行僧 66

「あっ・・・」 紫は嵐に飲み込まれた。 「妖怪の賢者も、情には抗えないか」 いざ嵐の渦中に入ってしまうと、そこからは地獄が待っていた。先程立っていた場所とは比べ物にならない程の風力は全身を切り刻み、そして生命力を吸い取る力の影響は格段に上がり…

東方修行僧 65

「幻想郷を守るのが博麗の巫女の役目。ヒューマにばかり任せてられないわ!」 無数に浮かんだ弾幕は一箇所へと集まっていく。その中心点にはレイルがいた。 「ぐぁッ!」 宙に投げ出され無防備になったレイルに成す術は無く、襲い掛かる弾幕を体で受け止める…

東方修行僧 64

「ーーそうして俺には仲間が出来た。俺のせいで死を確約された残酷な運命を持つ仲間が」 レイルの体は見る見る内に人間の姿に変わっていき、先程のレイルと相違ない物になった。 だが、そうであってもその体はニャルラトテップが創り出した幻想に過ぎないの…

東方修行僧 63

「うわァッ!?何だコイツッ!!?」 この世の終わりを見たかのような、そんな目をする男の傍らには、無残な格好で死に絶えた女性、そしてその子ども。更に遠くにはこれまた無残な死に様の男達が数人転がっていた。 更にその近くにはレイルがいた。 「あ・・…

東方修行僧 62

二人の拳はぶつかった瞬間に衝撃波を生み出し、周囲に波紋を広げていった。 じりじりと小刻みに揺れる二つの拳は、徐々にヒューマノイド側に近付いていた。 (先程よりパワーが上がっている・・・ッ!?) ヒューマノイドは直感した。 「~~~ッ!!」 この…

東方修行僧 61

「ぐがァッ!!?」 突如上空から放たれた黒い塊は見事レイルの頭部に命中、レイルは困惑と驚愕、そして痛みを覚えた。 もしこれが凡人だったら、頭が消し飛ぶ威力である。 「な、何だったんだ今の!?」 魔理沙は目を真ん丸にしてその様を見ていた。 黒い塊…

東方修行僧 60

「おいおい、どういう事だよ・・・っ!何でお前がここに・・・っ!」 魔理沙が怪奇と憤怒の表情で睨むその男は、粉塵を巻き上げながら博麗神社の鳥居付近に着地した。 「やぁ嬢ちゃん、また会ったね」 レイルはそう言うと、笑顔で手を振った。だが、単なる笑…

東方修行僧 59

「マズいな・・・」 パリンッ!と空間が割れた。 木や小動物、森羅万象が一点に収束する。それらの波はヒューマノイドを巻き込んでいった。 「おっ!?」 まさに超常現象だった。ビック・バンですら軽く凌駕するであろうその力に、人間であるヒューマノイド…

東方修行僧 58

「す、凄いな・・・」 シュウ・・・と煙を上げる拳。その黒く変色した拳には傷一つ無かった。 一方レイルはというと、手が変な方向に曲がって地面に埋もれていた。 「確かにこれは硬いわ。前のと全然違うわ」 「口と脳は密接な関係で結ばれていて、例えば咀…

東方修行僧 57

「霖之助!!」 こんな状況では絶対に見ないような顔にヒューマノイドは驚いた。確かに彼も妖怪ではあるが、戦いは苦手というかあまり好まない筈。それが、何故・・・。 「色々疑問はあると思うが、とにかくこれを受け取ってくれ!」 「おい正気か香霖!?そ…

東方修行僧 56

「『砲哮‘‘超振動崩壊’’』」 レイルが発した大音量の咆哮は大きな振動を伴い、周りの物を一つ残らず粉砕していく。 それはヒューマノイドのロンズデーライトですら例外では無かった。 「ぬおっ!!?」 全身を硬化させていたヒューマノイドの体がボロボロ崩…

東方修行僧 55

「す、凄過ぎるんだぜ・・・っ!」 霊夢達を安全な所に運んでいた魔理沙は、二人の戦いに魅入っていた。 正確に言えば、ヒューマノイドの戦い方に魅入っていた。 圧倒的に力で勝るレイルに対し、ヒューマノイドは技術で戦っていた。というのも、ヒューマノイ…

東方修行僧 54

ヒューマノイドの肉片が、辺りに散らばる。 それはレイルの頬を掠めた。 ビシャアァァァァァァアアッ! 水が地面に跳ね返るような音がした。 ヒューマノイドの原型は、そこには無かった。 「少しパワーアップした程度で俺に歯向かうからだ」 レイルは頬に付…

東方修行僧 53

「虚、だと・・・?」 その言葉を聞いてレイルは顔を歪めた。 「そう、虚。私は今までの修行が全て‘‘虚’’を意味する事に気が付いたんだ」 最初の修行は精神の強化の為に容易に怒ったり鬱になったりしないよう、いつも平静で紳士的な態度を取るように心がけた…